(VOVWORLD) -街中に月餅のお店が並ぶのが中秋節1か月前で、旧市街には中秋節に関連するグッズがたくさん売られています。
山崎 こんにちは、山崎千佳子です。
ソン こんにちは。ソンです。今日のハノイ便りは、中秋節の伝統的なおもちゃを伝えていこうという活動についてお伝えします。
山崎 ちょうど、この前のおしゃべりタイムでも中秋節の月餅の話をしました。今年の中秋節は来月4日なので、あと10日ですね。
ソン そうですね。山崎さんもおしゃべりタイムで言っていましたが、街中に月餅のお店が並ぶのが中秋節1か月前で、旧市街には中秋節に関連するグッズがたくさん売られています。
山崎 ハンマー通りですか?この時期、道にあふれるように売られていますね(笑)。
ソン はい(笑)。ただ、中秋節に欠かせない子供用のおもちゃは、最近では中国製の今風のものが人気で、昔からの伝統的なものは少なくなってきているんです。
山崎 それは寂しいですね。伝統は残したいですね。
ソン はい。このまま行くと、ベトナムの子供達は中秋節の楽しみ方もわからなくなるのではと心配されています。
山崎 うーん。まあいろいろなことが時代と共に変わるのは、ある意味仕方ないところもありますけど、できるだけ伝えていきたいですよね。
ソン そうなんです。こういう状況から、昔の中秋節の雰囲気を体験しようという様々な活動が行われています。その中の一つ、昔ながらのおもちゃを作るイベントが、今月上旬にハノイで行われました。
山崎 どんなおもちゃ作りですか?
ソン 中秋節に欠かせないお面や星の提灯などです。それを子供達が自分で作りました。
山崎 星の提灯はマストアイテムですね。今も中秋節には必ず登場しますね。お面はどんなものですか?
ソン 動物やアニメ・映画のキャラクターのお面です。ドラえもんなどもよくありますね。まあ、昔はアニメの登場人物などはなくて、動物や月・太陽など自然の物をかたどったお面でした。
山崎 子供は工作が好きですから、盛り上がりますね。誰が主催したんですか?
ソン 「マイ・ハノイ」という大学生を中心としたグループです。ハノイに思い入れのある若者達の集まりです。ハノイの文化や歴史を多くの人に知ってもらいたいと昨年結成されました。
山崎 若い世代なのに、しっかりしていますね。ボランティアでやっているグループですよね?
ソン はい。最近は、昔ながらの遊びやおもちゃの保存、伝承に力を入れています。マイハノイ、メンバーの話です。
(テープ)
「私たちがイベントを行う目的は、今の子供達に昔の中秋節のよさ、美しさをわかってもらうためです。こういう催しを通して、子供達はスマートフォンや電子ゲームの代わりに、伝統的なおもちゃにふれることができます。」
ソン イベントに参加した子供達は、プロに教えてもらいながら、自分の手で、おもちゃを作ることができました。子連れで参加した母親の話です。
(テープ)
「子供向けの行事や中秋節のような伝統的なものは、守って行かなければならないと思います。経済や社会が発展するにつれて、子供たちは電子ゲームのようなものだけで遊ぶようになっています。なので、こういう活動はとても大事だと思います。子供がおもちゃの作り方を知るだけでなくて、そのおもちゃがどのように生まれたかなど歴史的な背景も理解できて、有意義です。」
ソン イベントでは、星の提灯や紙でできたお面をどのように作るか、おもちゃ職人が詳しく教えてくれました。
現場の音
山崎 (コメント)大勢の家族連れでにぎわったようですね。参加した男の子の話です。
(テープ)
「中秋節のおもちゃ作りは難しいですが、職人の人が丁寧に教えてくれたので、できました。それと、昔の中秋節に子供達がよく使っていたいろいろなおもちゃのこともわかりました。」
山崎 親の世代でも、もう昔のおもちゃのことはわからなかったりしますからね。
ソン そうですね。8歳の子どもを連れて、イベントに訪れた女性の話です。
(テープ)
「ここの楽しい雰囲気で、子供が喜んでいます。自分で作ったおもちゃは、大切にするに違いありません。毎年、このような催しものがあればいいと思います。」
ソン イベントの主催者、マイハノイは、中秋節前には、伝統的な月餅を作る講座を予定しています。こういった草の根活動が、ベトナムの伝統を支えていくのはうれしいです。
山崎 ほんとですね。若者達がボランティア的にやっているのがすばらしいと思いました。では、おしまいに一曲お送りしましょう。「~」です。
(曲)
「~」をお送りしました。今日のハノイ便りは、中秋節の伝統的なおもちゃを伝えていこうという活動をご紹介しました。それでは、今日はこのへんで。